テント泊 装備

登山テントの選び方&テント泊初心者におすすめのテント

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テント泊に初トライする人向けに、登山用テントを選ぶ際に、どのようなポイントに着目すればいいかお伝えします。

山岳専用テントは一般テントと何が違うのか。種類や特徴をはじめ、人数の考え方、注意点などを網羅しました。

初心者におすすめの登山テントも必見です。

 

 

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「山のテントって何が違うの?」登山テントの基礎知識

野営指定地 大雪山

一口にテントといっても、オートキャンプなどで使うレジャー用から山岳用まで、その種類には様々あります。登山テントを選ぶ際に、どのようなポイントに着目すればいいのでしょうか。レジャー用テントとは全く違う、登山テントに求められる機能について説明します。

 

 

 登山テントの3つの特徴

登山テントの特徴をまとめると次の3つに集約できます。

高い耐久性
・軽くてコンパクト
・組み立てやすい

 

なかでも重要なのは耐久性です。

テントは寝泊まりするだけの道具ではありません。悪天候や不測の事態に見舞われたときは、最後に逃げ込むシェルターになります。テントが丈夫であることは、登山者の安全に直結するのです。

ザックに入れて自分で担ぎ上げる都合上、軽量でコンパクトに持ち運びできる携帯性の良さも求められます。

ただし、安易な軽量化やコンパクト化で、部品や生地の強度が落ちるなど、耐久性が犠牲になってはいけません。その反面、装備の軽量化は体への負担を軽減し、故障を防ぎ、体力を温存して山行の安全性を高めてくれるのも事実。軽さと安全性のバランスは、見極めが重要です。

3つめは、シンプルな構造で組み立てやすいこと。直感的に操作できればベストです。

暴風雨のような悪条件下で設営・撤収に手間取れば、装備が風で飛ばされたり、ずぶ濡れになるなどのリスクが増大します。設営・撤収が簡単なのは大きなアドバンテージになるのです。

このように、登山テントは、厳しい条件をクリアするために様々な先進技術が結集されたレベルの高い製品なのです。

 

 

 登山テントとレジャーテントの違い

登山用テントとオートキャンプ場で使用するレジャーテントでは、そもそも想定される使用場所が大きく違います。

 シビアな自然環境で使用される登山テントは、登山者の身の安全を確保するため、高い耐久性が求められます。そして、何から何まで自分で担ぎ上げるため、携帯性も重視しているのは、前述した通り。

軽くコンパクトにするために真っ先に犠牲になるのは広さで、必要最低限の大きさしかありません。素早く設営・撤収できるように構造はいたってシンプルで、主流のドーム型ならポール2本を本体に通せば完成します。その間、慣れた人なら2~3分でしょう。

対して、整備された平地で使用するのがレジャーテントです。大きなウェイトを占めているのは居住性で、アウトドア気分を満喫することが主目的になります。

レジャーテントは大型化傾向で、天井は人が立てるほど高く、イスやテーブル、はてはベッドまで持ち込むこともあるようです。車で持ち運ぶ前提なので、重くかさ張っても何のその。複雑な構造で設営に時間がかかりますが、それがネックになることはありません。

このように、登山テントとレジャーテントは商品コンセプトが全く別物です。だから、山で使うなら山岳用のテントを選ぶ。これが大原則なのです。

 

 

 

失敗しない登山テント選び、押さえておきたい5つのポイント

夜のテント場

登山装備のなかでもとりわけ高価な買い物がテント。それだけに失敗したくありません。登山テントを絞り込むポイントを5つ紹介します。

使用する季節
・シングルウォール、ダブルウォール
・自立式、非自立式
・スリーブ式、吊下げ式
・使用人数 

  

 冬もやるか、夏だけか? 使用する季節を選ぶ

まずは、「いずれは積雪期のテント泊にも挑戦する」のか、「夏山限定」なのか決めましょう。

 積雪期にトライするなら、雪山対応できるテントを選びます。

雪山にも対応できるタイプは、保温性、強度、凍結防止、換気性能などが高く、その多くは、防風保温効果を高めるスノーフライ(外張り)を組み合わせる構造です。このタイプは、フライシートをレインフライに変えれば夏の使用も可能。オールシーズン使えます。

夏限定なら、春夏秋の3シーズンテントから、スノーフライ(外張り)を使用すれば積雪期にも対応できるタイプまでが対象。選択肢が一気に広がります。

ここで注意しておきたいのは、素材にオールメッシュやハーフメッシュを使用した真夏仕様のテントは、寒さに弱いということ。夏山でも気温が0℃近くになる北海道のような高緯度の山や高標高地域には不向きです。

さて、この段階で山行スタイルが定まっていない人はどうするか。

最初に雪山不対応の無積雪期テントを選んだら、あとから雪山にトライすることになったときには、そっくり買い直す必要があります。雪山対応のテントなら、あとからスノーフライを買い足すだけでOK。買い直すのと買い足すのは大きな違いです。であれば、将来ステップアップする可能性も見越して、雪山対応のテントを選んでおくのもひとつです。

 

 

 ダブルウォールか、シングルウォールか選ぶ

ダブルウォールテント

ダブルウォールテント

フライシートを組み合わせて使用する「ダブルウォール」か、テント本体だけで使用できる「シングルウォール」かを選びます。

ダブルウォールは、テント本体とフライの間に空気の層を作ることができるため暖かく(場合によっては涼しく)、結露を防止し、前室があるので居住性が向上します。

前室は、登山靴や荷物を置いたり作業場にしたりと、なにかと重宝する空間です。悪天候のときは特にありがくて、わたし個人としては、テント泊の快適度を左右する存在だと思っています。デメリットは、パーツが増えて重くなり、作業工程が増えるので設営・撤収に時間がかかること。

シングルウォールは、テント本体だけで成立するので、軽量化と設営時間の短縮が可能です。通気性と防水性の高い素材を使用しているため、値段が高いのがネックです。前室がないこと、結露が発生しやすいデメリットもあります。

さらにシングルは、オールシーズンタイプもあれば、積雪期限定で防水性がないもの、降雪量が多い場所には不向きのタイプもあり、使用にあたっては知識と経験を必要とします。

どちらがいいかは好みによるところも大きいですが、初心者にはダブルウォールがなにかと扱いやすく、おすすめです。

 

 

 登山テントの主流は自立式・ドーム型

シングルウォールテント

自立式ドーム型 スリーブ式 シングルウォール

登山テントには、主に「自立式」「非自立式」の2つの流れがあります。

自立式テントは、2本のポールをクロスして、穴(グロメット)にポールを差し込むと、テントがドーム状に自立する仕組み。それを基本形に、ポールを追加してスペースを広くするなどのバリエーションがあります。

特別な技術も要らず、あっという間にテントが設営できる手軽さから、現在、登山テントの主流になっているのは自立式・ドーム型テントです。

もうひとつのテントの形状に「非自立式」があります。使うのは1本のポールで、あとは張り綱でペグダウンして形を保つ仕組み。ピラミッド型やカマボコ型などがあります。

非自立式の最大の特徴は軽さです。最近は登山ギアのウルトラライト化で、非自立式テントを推す向きも強くなってきています。

しかし、非自立式は、ペグが刺さらない場所や、森林限界を越えて木に張り綱を結ぶことができないような場所では設営が厳しく、場所を選ぶのが難点。

日本のキャンプ指定地は狭くて岩稜地帯も多く、張り綱を多用する非自立式は圧倒的に不利です。設営に技術も必要で、経験者向きといえるでしょう。

テント泊初心者には、設営場所の自由度が高く、扱いやすい自立式・ドーム型がおすすめです。

 

 

 スリーブ式か、吊下げ式か選ぶ

吊下げ式テント

吊下げ式テント

ポールをテントに取り付ける方法には、「スリーブ式」と「吊下げ式」の2つがあります。

本体の筒状になった生地に、ポールを通して設営するのがスリーブ式です。筒は本体に縫い付けられて一体化しているので、強風時もポールが外れることがなく、テント全体でフレームを支えます。

ポールを筒に通せば片側から一気にテントが建つので、設営が非常にシンプルで簡単。ただ、ポールを入れるときの力加減がやや難しく、慣れないうちは手間取ることも考えられます。

先にポールを組み立てて、そこにテント本体のフックを引っ掛けて設営するのが吊下げ式です。強風時には本体をペグダウンしてから設営したり、雨天時には本体に荷物や人を入れてから設営することが可能です。

ダブルウォールの吊下げ式は、壁の間に空間が確保できるので通気性が良く、結露しにくいメリットも生まれます。

テント設営・撤収の手軽さは、「吊下げ式のほうが簡単」といわれていますが、慣れの問題も大きく関係してきます。事前にトレーニングをしておけば、スリーブ式と吊下げ式で大差はありません。

どちらのテントも持っていますが、甲乙つけがたいのが正直なところ。好みを優先させていいと思います。

 

 

❺  テントの大きさは【人数+1】がちょうどいい

初めて登山テントを購入する人は、「1人~2人用」「2人~3人用」という使用人数の表示に戸惑うかもしれません。

実際に「1人~2人」のテントを2人で使ったら・・・

寝るときは頭と足を交互にして横たわる。ザックを中に入れたら足を完全に伸ばして寝ることも、寝返りを打つのも困難。なかで荷物を出したり着替えるときは、一人は隅っこでジッとしているか、外に出る。

と、まぁこんな感じです。

「2人で使用できなくはないが、1人で使うと快適」と解釈しておくとちょうどいいでしょう。

我が家では、家族3人で使用する前提で4人用テントを購入しています。ある程度の快適性を求めるなら、【使用人数+1】の大きさを選ぶことをおすすめします。

もうひとつ、「あえて小型のテントを選ぶ」選択肢について補足します。

わたしの周囲でも登山愛好家の高齢化が進み、大型テントは敬遠されるようになりました。いくら装備を分散しても、テント本体はひとりで担ぎますから、大型になればなるほど負担が増します。

そこで、あえて小型テントを複数持っていく。5人パーティーなら「2人~3人用」のテントを2つにします。総重量は増えますが、ひとりに大きな負担を強いることがなくなるというわけです。

年を重ねてもテント泊登山を楽しむ知恵です。

 

 

 

テント泊初心者におすすめの登山テント4

これからテント泊を始める人におすすめの登山テントを選びました。【自立式】【ダブルウォール】を前提条件とし、2人用をピックアップしています。いずれも国内メーカー製で、登山者からの信頼が厚いロングセラーモデルです。登山テント選びの比較検討材料にどうぞ。

ヘリテージ 「エスパース スーパーライト」
・ダンロップ 「VS-22」
・モンベル  「ステラリッジ テント2」
・アライテント「エアライズ2」

 

 ヘリテージ 「エスパース スーパーライト」

居住性をプラスした、快適テント

2本のポールをクロスさせる自立式・ドーム型の冬用テントとして、1970年に登場したのがエスパース。非自立式テントが主流だった当時、エスパースの登場は画期的なできごとでした。その後改良が加えられつつ、現在も販売されているロングセラーです。「エスパース スーパーライト」は、軽量性とコスとパフォーマンスを追求したモデルです。

前室だけでなく後室もあるユニークなレインフライにより、登山靴などを置くスペースを十分に確保。室内上部には小物収納に便利なハンモックネットが標準装備。メッシュ一体型パネルが入口と背面の両方にあり、フルオープンすることで通風性が向上します。快適さよりも使用効率が優先される登山テントのなかで、居住性をプラスすることに成功したモデルです。

 

 

 ダンロップ 「VSシリーズ」

丈夫なテントの代名詞、ヘビーユーザー向け

ダンロップシリーズの起源は、1971年に発表された世界初の吊下げ式ドーム型テント「カラコムテント」。発売当初はあまりにも独特な発想で、販売が伸び悩んだほど。テントの歴史を塗り替えたダンロップテントは、いまでは「丈夫なテントの代名詞」といわれています。ダンロップ「VSシリーズ」はオールシーズン用のコンパクトテントとして開発されたモデルです。

 フックの間をメッシュパネルでつなぐことで、強風に弱いと言われていた吊下げ式の弱点を克服。テントトラブルで最も多いファスナーは、直線構造にすることで負担を軽減しています。生地の裁断方法も、本体は斜めに、フライは水平に、とテントの剛性を補完するように裁断。全てにおいて「強靭」であることを目指したテントであり、個人ユーステントの中では抜群の耐久性を誇ります。

 

ダンロップVS-40のレビュー記事を書いています。詳しく知りたい方は参考にしてください。

ダンロップテント VS-40
【レビュー】吊り下げ式登山テント「ダンロップVSシリーズ」を解説

「山岳テントを探していてダンロップのテントを知ったけど、何が良いんだろう?」 「ダンロップVSシリーズを使っている人の感想を知りたい。」 こういった疑問に答えます。   子どもが大きくなった ...

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 モンベル 「ステラリッジ テント2

軽量性と剛性を追求、スタイリッシュなテント

1999年、超軽量の山岳用ダブルウォールテントとして発売されたのが「ステラリッジ」。軽量性と剛性という相反するテーマを実現し、登山ギアの「ライト&ファスト」の潮流とともテント泊スタイルを大きく変えました。とくに1人用、2人用テントの人気が高く、「テント場にある少人数テントの9割がステラリッジ」という光景をたびたび見かけます。

シンプルで洗練されたデザインと、これまでの登山装備の無骨なイメージをくつがえす4つのカラーバリエーションから選べるレインフライ(別売り)も、人気の秘訣です。2019年よりスリーブ式から吊下げ式にモデルチェンジし、強風時にも素早い設営を可能にしました。装備の軽量化は体力をカバーすることが可能です。テント泊のハードルを一気に下げてくれるモデルといえるでしょう。

 

 

 アライテント「エアライズ2

応用のきく山岳テントのベーシックモデル

1965年創業のアライテントは、ツエルトの製造販売からスタートしたメーカー。全てのテントサイズは、1969年に発表した底付きツエルト(現在のツエルトの原型)をベースにしています。1987年に軽量ドーム型テントとして開発されたエアライズは、日本の山岳テントの代名詞ともなっているモデルです。

3シーズンベースですが、スノーフライの利用でオールシーズン使用が可能。全体構造のバランスの良さには定評があります。ベースキャンプ型テント山行にうってつけの全室の広さが標準サイズの2倍になるDXフライや、エアライズのフレームを共用できるオールメッシュの「カヤライズ」など、豊富なオプションが準備されているのが特徴的。山岳テントの基本形でありながら、プラスアルファの価値を提供するモデルです。

 

 

❺ スペック比較表

メーカー名ヘリテージダンロップモンベルアライテント
モデル名エスパース

スーパーライト2~3人用

VS-22ステラリッジ2エアライズ2
使用人数2~3人用2人用2人用2人用(最大3人)
使用季節3シーズンオールシーズンオールシーズン3シーズン
雪山対応×
設営方式スリーブ式吊下げ式吊下げ式スリーブ式
重量(本体・ポール・フライシート)2.34kg1.66kg1.23kg1.55kg
サイズ間口210205130130
奥行150120210210
高さ126cm(内寸高120cm)100105105
素材本体20Dナイロンリップストップ超撥水加工30Dポリエステルリップ(通気撥水加工)10D高強力ポリエステル[通気撥水加工]28Dリップストップナイロン(東レ「ファリーロ」中空糸)
グランド

シート

30Dナイロンダイヤモンドリップ、ウレタン防水加工75Dポリエステルタフタ(ポリウレタン防水加工)30Dバリスティック®ナイロン・リップストップ(耐水圧1,500mmウレタン・コーティング) 40Dナイロンタフタポリウレタンコーティング
フライ

シート

30Dポリエステルリップ(ウレタン防水加工、シリコン撥水加工)耐水圧2,000mm30Dポリエステルリップ(ポリウレタン防水加工)20Dバリスティックナイロン・リップストップ(耐水圧1,000mmウレタン・コーティング)30Dリップストップナイロンポリウレタンコーティング
入口の位置長辺長辺

両側入口の限定モデルあり

短辺短辺
付属品張り綱
ペグ8本
リペアパイプ1本
張り綱
アルミペグ12本
収納袋
張り綱
ペグ
ポール応急補修用パイプ1本
張り綱
ペグ
シームコートリペアチューブ
メーカー表示価格(税抜)49,800円41,000円29,200円

レインフライ別売り13,500円 (計42,700円)

価格:44,000円
特徴居住性◎耐久性◎軽量性◎バランス◎

2021年10月現在

 

 

最低限そろえておきたい登山テント周辺ギア

 ペグ

最強ペグの異名をとるスノーピーク「ソリッドステーク」

通常、テント購入時にはそのテントに最適なペグが付属品として付いてきます。そのまま使っても問題ないのですが、できれば、素材や形状の違うペグをミックスして持ち歩くといいと思います。

火山灰の軟らかい地面はペグが抜けやすく、大小の石が入り混じる地面はペグが刺さりにくい。テント場の状況に応じて使い分けることができたら最強だからです。

基本は付属のペグとし、少なくとも頑強なロングタイプを2本くらい欲しいところ。

おすすめは「どんなに硬い地面でも曲がらず利く」スノーピークの鋳鉄ペグ「ソリッドステーク」。長さには4つのバリエーションがありますが、30cmを数本持っていれば安心です。

ただし、抜けにくいので細引きをつけておくなどの工夫が必要です。1本180g。

 

 

 テントシート

NASAが作ったGrabber「オールウェザーブランケット」

防水と寒さ対策、耐久性、この3つの理由で、テントのフロアに敷くインナーシートは最低限そろえたいギアです。

どのテントもフロア部分は防水性を高めていますが、それでも雨水の侵入はゼロではありません。むき出しのテントのフロアに直接モノを置いたり横になるのは、いろんな意味ではばかられます。

かつては薄手の銀マットが主流で、テントの大きさに合わせて切って使ったものです。ひどくかさばると悪評高く、安さだけがメリットでした。

わたしが20年ほど前から使っているのは、Grabberのオールウェザーブランケット。NASAが開発したアメリカの軍や政府機関でも使用されている多目的シートで、テントの大きさに合わせて複数枚使用しています。

地面の熱を遮断して、防水性を向上させたり、フロアの耐久性を高めてくれます。何よりレジャーシートのような薄さでコンパクトにまとまるのがいい。重さは約300gです。

 

 

 グランドシート

グランドシートはやっぱり純正

テントのフロアの外側に敷くグランドシートには、単なる汚れ防止だけでなく、テントの底からの浸水を防止し、フロアの耐久性を高める目的があります。

山の上のキャンプ指定地は、下界のキャンプ場のように整備されていません。石や岩がゴロゴロある上にテントを建てることも珍しくなく、テントを使うたびにスレや傷が増えていきます。

予算や軽量化の問題もあって、必要性については意見が分かれるところですが、大切に使って長持ちさせたい人なら、そろえておいて損はないと思います。

購入するときは、テントに適合したグランドシートを選びましょう。サードパーティ製もありますが、ぴったりサイズとはいきません。テント購入時にセットで純正品を買うのがおすすめです。

 

  • エスパース スーパーライト 2~3人用 グランドシート(240kg)

 

  • ダンロップVS-22 グランドシート(248g)

 

  • ステラリッジ2 グランドシート(215g)

 

  • エアライズ2 アンダーシート(210g)

 

 

直感的に操作できて、扱いやすい登山テントを選ぼう

耐久性、軽量&コンパクト、お手頃価格、居住性・・・とテントを選ぶ基準を紹介してきましたが、テント選びの最終局面でぜひ確認してほしいのは、扱いやすさです。

テントは寝泊まりするだけの道具ではなく、悪天候や体調不良で一刻も早く退避しなければならないときは、避難所の役割を担います。そのとき重要になるのは、設営と撤収が手早く・確実にできること。

購入前に、同じモデルを持っている人から借りたり、店頭で実物を確かめてみることをおすすめします。レンタルして実際に使ってみるのもいいでしょう。

自分が直感的に操作できて、扱いやすい登山テントを選ぶようにしてくださいね。

管理人

とはいえ、技術が伴わなければ、テントの持つ機能を最大限活かすことができません。テント泊に出かける前には、必ず設営と撤収のトレーニングを行いましょう。悪天候を想定したトレーニングも必須です。

テント設営と撤収の記事もあわせてご覧ください。動画も必見です。

 

 

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