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【コラム】登山で集合時間に遅刻するのは大罪である

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登山 集合場所 準備体操

完璧な人などいませんから、誰でも遅刻する可能性はあります。

でも、登山の集合時間に遅刻したら、普段のように「しょうがないなぁ、さぁ行こうか」と切り替えて、無かったことにするわけにはいきません。

いちばん弱い立場の人がツケを払うことになるからです。

 

リカバリーは弱者に優しくない

グループ登山

グループ登山では、体力差や年齢差、経験の違う人たちが一緒に登るため、山行リーダー役は参加メンバーの様々な要素を考慮して登山計画を組み立てます。

そのとき基準にするのは、いちばん体力的に弱い人。年齢が高くて無理ができない人や、登山経験が浅くて力量が読めない人も含みます。

その人たちも含めた全員が、安全に無理なく登れるようにいろんなことを考えて調整していくのです。

遅刻者がいてスタートが遅れると、体力が弱い人が無理なく登れるように考えられた計画が大幅に狂います。

調整するためには、ペースを速めたり、休憩時間を短くしたり回数を減らす。体力の弱い人の荷物を他のメンバーに振り分け、軽くして速く歩けるようにするといったことが真っ先に試されます。

いずれのリカバリー方法も、弱者に優しくありません。

 

登山計画の立て方の実際

グループ登山

以前わたしがリーダーを務めた山行を例にしてみましょう。

登る山は初級コースです。メンバーは、最年少が18歳、最高齢が78歳、登山はほとんど初めてという人も含んだ10名です。

ガイドブックにのっている標準コースタイムは登り2時間30分、下り1時間40分。

これは一般的に休憩なしで歩いたときの標準的な時間ですから、そのまま自分たちに当てはめることはできません。

この山行は高山植物を楽しむ目的もありましたから、ペースもゆっくりで、度々立ち止まる時間を設けることになります。

高齢の方もいるので休憩も多めに取らなくてはなりません。登り下りともに標準コースタイムの1.5倍の時間を見込みました。

集合時間はそこから逆算します。集合場所から山までは3時間30分のドライブ。そこに道中の休憩やトイレ時間も加味します。

集合時間が早すぎるのも睡眠不足や過労など別な問題を引き起こすため、ぎりぎり正午くらいにピークが踏める時間に集まることにしました。

 

登山中も微調整する

予定通りスタートしたとしても、登山では少しずつズレが生じて、そのつど微調整が必要になるものです。

ただし、先ほどの例では、もし大幅に時間がかかったとしても、ペースを速めたり休憩時間を削ることはせず、ある程度のところで引き返すのがベストです。エスケープルートがあれ登山 時間調整ばそれを利用してもいいでしょう。

というのも、高齢の方がいるため、無理をすれば取り返しのつかないケガや事故に繋がるかもしれないからです。

引き返すかどうかの判断場所をあらかじめ決めておき、そこに到着した時点で時間やメンバーの体調をみて、登山を続行するかどうか判断することにしました。

このときは無事に頂上に立つことができましたが、登りは標準コースタイムの1.4倍、下山で1.6倍かかり、トータルでギリギリ予想の1.5倍に収まったという感じです。

もしもスタート自体が遅れてしまったら、頂上は諦めることになったでしょう。

 

常習犯にはこう対処する

大雪山 銀泉台

以前、遅刻の常習犯がいました。腹立たしいことに、当人は健脚で多少の遅れは何とも思いません。

体力の弱い人ほどスケジュールに余裕をもって行動するのですから、なんとも不条理な話です。

遅刻はいつも10分~20分程度だったため、毎回「すいません」「しょうがないなぁ」で数年が経ち、ついにみんなの堪忍袋が切れたある日、遅刻したその人は置いていかれました。

こういう態度の人は、時間管理だけでなく、全てに甘えが見られます。

本来は自分で揃えなければいけない道具も、ひとシーズン平気で人から借りる。いつも車は乗せてもらうばかりで、自分が運転して誰かを乗せることはしない。

自分の遅刻のツケを弱い立場の人が払っていることにも、リーダーが考え抜いた計画が狂ってしまったことにも鈍感でいられるのは、人の寛容に甘えているから。

そいういう人には、リーダーをやらせてみるといいんです。人に何かをしてもらう立場にばかり居たがる人には、する側の立場になってもらう。

いつもとは反対の立場になって、山行の責任の一端を担ったら、遅刻の罪深さに気づくかもしれません。

冒頭の遅刻の常習犯は、リーダーやサブリーダーを任されるようになって徐々に自立心が芽生えてきたようです。遅刻は減りましたし、自ら考えて動くようになりました。

役割を与えても分からない(変わらない)なら、遅刻するたびに置いていくしかないでしょう。こちら側が甘えを許さないという毅然とした態度をとるしかありません。

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