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ザック(選び方/メンテナンス)

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登山 30リットルのザック 日帰り用

30Lサイズのザック

ザックを選ぶときは、登山道具選びの4つの法則

  1. 耐久性があること
  2. 軽さ
  3. 操作が簡単でシンプル
  4. 自分に合っている

を常に頭に置いておきましょう。

様々なメーカーから10L~80L程度の容量まで、多種多様な製品が発売されており、登山専門店の壁いっぱいにザックが陳列された様子は圧巻そのものです。

昔ながらの堅実な作りで堅牢、機能の割に高価なブランドなど、メーカー独自の特徴がありますし、女性専用モデルが設定されているメーカーもあります。

あまりの多さに迷った挙句、ウエアなどと同様、個人的趣向で選ぶことが多くなりがちです。

一度買うとそうそう買い替えるものではありませんから、十分に吟味を重ねたいもの。

背負い心地を一番に、ファスナーの耐久性やポケットなどの使い勝手なども考慮し、迷ったら最終判断は好みの色、メーカーで決めるくらいの心構えがよいでしょう。

 

 

1.ザックの容量を決める

まず最初にザックの容量を決めます。

日帰りであれば20L~30L程度の容量で十分です。北アルプスや尾瀬などの小屋泊なら40L~60L、連泊縦走かつテント泊なら60L~80L程度から選ぶとよいでしょう。

縦走用80Lザック

80Lサイズのザック(手前右)

大は小を兼ねるかと言えば、そうではありません。80Lのザックで日帰り山行ではオーバースペックでザック自体の重さが余分です。

荷物も少ないですから、ザックがしぼんだ風船のようになってしまいバランスも悪くなります。

登山スタイルに応じてザックは複数所持することになります。まずは日帰り用から揃えて、小屋泊、テント泊、サブザックと登山スタイルに応じて買い増していきましょう。

 

2.ザックはフィット感で決める

ザックを背負っている状態

ザック選びの要はフィット感です。

フィットせず安定の悪いザックは、どんなに工夫して荷物を詰めても背負いにくく疲れが増します。

フィットするザックは、自分の体の一部と化してくれて荷物の重さを感じさせません。

登山 ザック フィット

55Lサイズのザック

長時間に渡るスポーツである登山は、ちょっとしたことの積み重ねが疲れとなり故障の原因ともなります。当たって痛いところはないか、違和感がないか念入りにチェックしてください。

お店では、実際に登山中に背負うくらいの負荷をかけてみるといいでしょう。登山専門店ではこういった申し出を断られることはありません。

背負う荷物は山行コースや季節でも変わりますし、個人差も大きくなります。わたしはだいたい10~15㎏前後です。水や食料、雨具など、少なく見積もっても5~10㎏くらいは想定しておきたいものです。

注意したいのは、同じ重さでもパッキングの仕方、肩や腰のベルトの調整の仕方でも感じ方が変わるということです。よく分からないときは、遠慮せず店員に見てもらいましょう。

荷物の重さは単純に体重計で測る値よりも、背負って動いてみたときに感じるウェイトが大切です。店内を歩き回り、屈伸したりして使用感を確かめてみてください。

 

3.ザックの特徴と登山スタイル

団体登山 さまざまなザックを背負う

1980年代まではキスリング型とよばれる布製で横幅のあるザックが多くみられましたが、現在はナイロン製で縦型のヨーロピアンスタイルが主流です。

さらにここ数年は、日帰り・縦走の他にも沢登り、クライミング、トレイルランニング、スピードハイク用など、多様化と細分化が進んでいます。

トレイルランナーやスピードハイカーに好まれているウルトラライトタイプのザックは、ファスナー等を減らし、布地を薄くすることによって、極限の軽さを追求しています。

ポケットが少なく耐久性が犠牲になっていますので、一般登山者向きではありません。

ヤブやハイマツ漕ぎをするときは、ゴムや紐などザックの外側についているものが木の枝などに引っかかり、体を持っていかれることがあります。

ハイマツ

このような山行では、シンプルな形状で、枝葉に擦れても破けない丈夫な素材でなくてはなりません。

経験が浅くて登山スタイルが定まっていない人は、様々な用途や場面で用いることができるオーソドックスで汎用性の高いザックを選ぶことです。

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4.メンテナンス

①日常のメンテナンス

日ごろの手入れはゴミや汚れ落としが基本です。山行から帰ったら、すぐにザックを空にして陰干しします。

そのとき、濡れタオルで汚れを拭いたり、衣類用のブラシでブラッシングをすれば十分です。

泥や汗汚れを放置しておくと、カビが生えたり金属部品が錆びる原因になりますので注意してください。

 

②汚れがひどいとき、長期保管前のメンテナンス

汗ジミや泥汚れがひどいとき、しばらく使用しないときなどはしっかりと水洗いします。

浴槽に水を張って中性洗剤などを入れ、押し洗いします。すすぎのあとは陰干しして乾燥。完全に乾いたら防水スプレーをかけます。

長期保管前には縫い目のほつれやファスナーの開閉などもチェックし、場合によっては専門店でメンテナンスしてもらいます。

 

③オプション部品

ザックのオプション ザックカバー 外付けポーチ 肩当てクッション

ザックカバーは、ザック購入時にセットで購入して常に持ち歩くものです。

ショルダーベルトは縦走装備など重たい荷物を背負ったとき、肩の負担を軽減してるお助けグッズ。

小型ポーチはポケットがここにもあったら便利なのに・・・というときに後付できます。

ザックの使い心地がいまひとつのとき、こういったオプションで工夫するのもひとつです。

 

④カスタマイズ

妻の日帰り用ザックは、天蓋が固定式で、荷物が多いと天蓋がせり出して後頭部に当たるのが欠点でした。

登山専門店に相談して可動式に直してもらい、16年以上使用しています。

既製品でも、自分に合わせてカスタマイズすることが可能な商品もあります。気になる点があれば、お店に相談してみるといいでしょう。

 

◆ザックの修理について書いた記事です。フィット感だけではなく、耐久性や修理が可能かどうかも購入時に吟味しなければ…と反省した一件。あわせてどうぞ。

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